他の話と関係の無い短編です。
実験的に短い動画を少し取り入れていきたいと思います。
静止画の方が良い、気になるところがある、などありましたらご意見頂けると嬉しいです。
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登場人物
ヒロイン、橘優花(たちばなゆうか):高等部。家出中。
主人公:塔野はじめ。32歳、会社員。平日はだいたいくたびれている。
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毎日、仕事でくたくたになっている。今日も残業で遅くなって午後11時。
空は暗くなって久しく、肌に触れる風はどこか冷たい。
俺の名前は塔野はじめ。32歳独身。都内のコンピュータシステム開発会社に勤めている。
帰りはいつも終電ギリギリになる。家に帰っても、疲れて何もする気になれない。シャワーを浴びて、ベッドに倒れ込む日々。
今日もそうなる予定だった。
「何してんの?」
俺はつい、無人駅のホームに佇む制服姿の女の子に声をかけた。

普通なら絶対に近づかないだろう。でも、その子がまるで幽霊のように儚げに見えたから、放っておけなかった。
黒髪で肩くらいまでの長さ。白い肌と相まって生気が無い。身長は150センチくらい。華奢な身体つきだ。
「ここに泊まってる」
「え? 駅に……? 家出、とか?」
髪の毛はボサボサで、十代なのだろうが肌の艶もない。風呂に入っていないのだろう。
「うん。家に帰りたくない」
「そっか」
俺は、深く追求しなかった。きっと、話したくないだろうから。
それでもとにかく、このままじゃマズイと思った。無人駅のホームで一晩過ごすなんて危険すぎる。
とはいえ、連れて帰れば未成年略取……誘拐……淫行。いろいろな考えが頭を過った。どう考えても無視すべき。そう思うのだが、口から出たのは真反対の言葉で。
「とりあえず、俺の家に来るか?」
「……え?」
女の子は驚いた顔で俺を見た。

そして、上から下まで俺の姿を確認する。垢抜けないスーツ姿だが清潔感には気をつけていた。
「もちろん、変な意味じゃない。来てもらっても何もしないし、ただ、このままじゃ危ないと思って」
「あの……本当に、いいんですか?」
「ああ。大丈夫だよ」
その女の子は安堵の溜息を吐いた。
「あぁー……よかったぁ」
心底安心したのか、思わず笑顔がこぼれる。

そこには、年相応のあどけない少女が居たのだった。
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とりあえず、家に着くとシャワーを浴びてもらい制服は洗濯機に突っ込んだ。
「着替えは俺のだけど、ここに置いておくから」
「はい、ありがとうございます」
風呂から出てきた彼女は綺麗な顔立ちをしていた。
ちょっと身を整えるだけで、随分印象が違う。好みというか、可愛らしい顔立ちをしていた。
ボサボサだった髪も、やたら白かった肌の色もしっとりと艶を出している。

「そういえば名前は?」
「私は橘優花(たちばなゆうか)って言います」
「えと、やはり高等部くらいかな?」
「そうです。一年です」
「親御さんは心配してるんじゃない?」
「ううん、心配なんかしていないです。家にも帰ってこないし」
うーん。とはいえ、この状況はまずい。逮捕されて社会人としての生活が終わるのはイヤだ。そこで、俺は思いきって優花の母親と話をすることに決める。
「お母さんの電話番号教えて?」
「え……」
「いいから」
渋々と言った様子で、スマホを見せてくれる。
「ありがとう」
それを見て、そのまま電話をかけることにした。仕事で会ったことの無い人と電話することはあるが、勝手も違い緊張する。
そもそも電話に出ない可能性もあるな、と思いつつも暫く呼び出し音が続いたあと。
『もしもし?』
母親らしき女性の声が聞こえた。
「あ、すいません。私、優花さんのお友達で塔野はじめと申します。夜分遅く申し訳ありません。少しお話したいことがあるんですが」
『ああ、優花の? 何か?』
「いま、俺の部屋にいるんですが……家に帰りたくないと言うことで……」
『へえ、律儀ね。いいわ。預かってくれるなら面倒もないし。なんならずっとそこにいて貰ってもいいくらいよ』
え。何だこの親は。自分の娘のことなんだと思ってるんだ?
「それは、あまりにも……」
『そう? まあいいわ。あなた大学生かしら?』
「いえ、社会人ですが……」
『なら問題ないでしょう。塔野はじめサンね、覚えたわ。うちの優花を宜しくお願いね。好きにしていいから。面倒ごとだけは御免だけど、よろしく』
そう言い残すと一方的に通話が切れた。
俺は優花の方を見る。優花は目を丸くして俺を見ていた。

「すごい、電話しちゃうなんて……行動力……」
「まあこういうのは早い方が良いし。だけど、好きにしていいって」
「やっぱり。家ではほとんど放置されてるんです。学校も辞めてくれって言われてて……最近新しい彼氏ができたみたいで」
ネグレクト気味な家庭環境にくわえて知らない男が来たと。
あまり関わりたくないが、これで安心して優花をここに置けることになったわけだ。
だけど。
「俺についてきた理由は何かあるの? 変な男だったら……家にいた方がマシだったかもしれないよ?」
「それは……なんとなく、安心できそうだって思ったんです。不潔じゃ無さそうだし、その、真面目そうと言うか……お母さんの彼氏と違って……とても」
たったそれだけの理由か。根拠としてはとても弱いけど、それが優花の判断なんだろう。しかし、俺は真面目でも何でもない。優花は人を見る目がないのだ。
ただ、その期待に応えられるかというと——俺は優花を見る。
正直可愛いし、多少体の女性らしい膨らみもある。最近、彼女もいなくてやってないし溜まっている……などと欲望の渇きを感じつつ、なんとか理性で押さえ込む。
「とりあえず、今日は寝るか。俺は床に寝るから、優花は俺のベッド使って……シーツ替えといたから」
「えっ、塔野さんが床? ダメです。私が床で……あ、もしよかったら、一緒でも大丈夫です」
「ありがたいけど、もし俺が我慢できなくなったらどうするんだ?」
「それは……大丈夫です」
大丈夫、というのは俺が我慢できるから、とか意気地無しだから、という理由だろうか?
信用されているというのか男として見られていないのか。よくわからないな。
しかし、優花としてはどう見ても一人になりたくはないという感じだ。
仕方ない。一緒のベッドで寝ることにするか。
「わかった。でも襲われても文句言うなよ」
「はい」

二人で一緒にベッドに入った。優花の甘い香りがする。
「ん……」
俺は優花と反対を向いて横になった。
「塔野さん……」
「どうした?」
「ありがとうございます。私、助けてもらったの初めてなんです。だから、とても嬉しいです」
優花は俺に背中を向けていた。触れている部分の温もりのおかげか、途轍もない眠気に襲われている。
意識が遠のく中、なんとか返事をした。
「そっか……大変だったな」
「はい。誰も頼れる人がいなくて……優しい人に助けてもらえて……よかった……だから、エッチしても……いいです……」
次第に優花の言葉が途切れ途切れになっていく。何を言っているのか分からないほど遠くに聞こえる。
「…………おやすみなさい塔野さん」
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翌朝。俺は優花の声で目を覚ました。
「塔野さん、起きてください」
目を開けると、そこには見覚えのある女の子の顔があった。まだ寝ぼけている頭で状況を理解しようとする。
あ、この子は……昨日拾った女の子だった。

「……ゆ、ゆうか?」
「おはようございます。もう7時ですよ。朝ごはんできてます」
優花は笑顔で言った。昨日までの憔悴しきった様子とは打って変わって、活き活きとした表情をしている。
一方の俺は、どういうわけか快眠が出来たらしくスッキリした気分だ。
漂ってくる食べ物の匂いで、空腹を感じるほどに。
「朝ごはん? 優花が作ったのか?」
「はい! 冷蔵庫にあるもので簡単なものですが」
キッチンに向かうと、トーストとスクランブルエッグがテーブルに並んでいた。
「すごいな、ありがとう」
「いえ。昨日、塔野さんが私を助けてくれたお礼です」
優花はそう言って微笑んだ。
久しぶりに誰かと一緒にとる食事。俺は、胸が温かくなるのを感じていた。
「学校には行っているのか?」
「はい。なので、ここから通います」
「そうか。大事なことだな」
「……はい! 学校には行きたいです」
笑顔で応える様子に、思わずドキッとしてしまった。可愛らしい。
見た感じ学校は好きなようだ。友達に恵まれているのかもしれない。
「じゃあ、合鍵渡しておくから。勝手に入っていいよ」
「え……いいんですか? 勝手に……入って」
「そのほうが楽だろう? 俺が帰るのを待つと遅くなる」
「……はい! ありがとうございます」
優花は、少し微妙な顔をしたあと、丁寧に頭を下げる。
「はい。ありがとうございます。これからよろしくお願いします」
「こちらこそ。よろしくな」
こうして俺達の同居生活が始まったのだった。
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そして週末、今日は金曜日。仕事は上司が取引先と飲みに行くらしく、早めに上がることができた。
俺は普段よりも軽い足取りで家に向かっていた。部屋の明かりが付いているのを見ると、ほっこりとした気分になる。
玄関を開けると、優花がキッチンで夕食の準備をしてくれているのが見える。
「あ、おかえりなさい。塔野さん!」
「ただいま」

優花の笑顔を見ていると、不思議と疲れが吹き飛ぶ気がする。
よく喋るようになったと思う。それに、今ではちょっとふっくらしている。太っているわけではなく、やつれていたのが元に戻ったような感じ。
「ふい〜」
食事をして風呂に入ってさっぱりとした後、リビングに戻ると優花が待っていてくれた。
何やら、思い詰めるような真剣な表情だ。
あとは寝るだけなのだが……明日は二人とも休みだ。
「寝るまで時間があるから、どうしようか。テレビでも見る?」
「あ、いえ。その、お、お話ししませんか? あの、ベッドで」
「ん? まあ、いいけど」
俺は促されるままベッドに座る。すると優花も隣に座ってきた。

ベッドサイドの明かりを付けて、薄暗い空間で二人きりになる。
さて何をするつもりなのかと思った頃に、優花が口を開いた。
「あの、お礼をさせてください」
「え? 何の? 俺は別に大したことしていないよ? 食事作って貰ってるし」
「いえ。泊めて頂いたことは、私にとってはすごく大きなことだったので……その……えっと……」
顔を真っ赤にして話す様子はとても可愛らしい。それに、何を言おうとしているのかは、だいたい察した。
一方で、久しぶりに至近距離に女の肌を、その温もり感じる。
しかし、顔立ちや体つきは大人と言うにはまだ心許ない。低い身長、薄い体、成長途中の胸元。
にもかかわらず溜め込んでいた性欲のためか、すぐ近くにある「女」に股間のモノがムクムクと頭をもたげた。
こんな歳下の女の子に欲情してしまうなんて、と思いつつスイッチが入ったのを感じる。頭の中に、セックスしたいという欲望が湧いて出る。
「体でお礼、みたいな?」
「は、はい。友達に話したら、彼女でもないのに、いつまでも泊めてもらえるはずがない。もし彼女がいたら、早めに追い出されるって……じゃあ、体の関係になれば、大丈夫かもって言われて」
「……うん?」
男性の経験が無いのだと分かるが、優花の中では筋が通っているのだろうか。色々ツッコミどころがある。
「あの、彼女さんは……いないですよね?」
「うん。今はいないけど」
「よかったぁ。じゃあ、あの、私とか……ダメですか? あの、体だけでも、どうですか?」
ここを追い出されるのが一番嫌で、だったら彼女になるか、ダメなら体を提供する……ということか。
理屈はわかる。ただ、男ならどんな女でも抱けると思っているのだろうか。誰でもいいからセックスしたい、という男はいたとしても、大抵は相手を選ぶ。
そういった考慮が見当たらないのは、経験の乏しさからだろう。
「うーん」
正直、俺にとっての優花は勃起するくらいには好みの顔立ちではある。年齢の差は大きくても。
とはいえ、いまだ俺には性欲に対抗できる精神力がまだ残っていた。
「あのさぁ、もし俺が悪い奴なら、ヤった上で追い出すとか考えないの? それに、俺みたいなおっさんとするのイヤでしょ」
「そんなことないです! 塔野さんは優しいですし、歳の差も気にしないので」

真っ直ぐな瞳で見つめられると、ドキッとしてしまう。俺だって男だ。こんな可愛い子に迫られたら我慢できない。
「ほんと?」
「はい……経験無いですけど……それに塔野さんが他の女の人のところに行っちゃうなんて考えたら……」
優花は俯いて呟くように言った。その言葉を聞いて俺の心臓が跳ね上がる。
じっと見ていると、多分、見せていたであろう肌を急に隠すようにする優花。
さすがに恥ずかしくなったのか。
彼女が優しく俺をいたわってくれていたのは感じていた。そんな子を自分のものにしたい、などと考えてしまう。
恋愛感情はまだない。だけど、優花にセックスして良いと言われると、性欲にもう抵抗できない。
好みの顔立ちでなければ、断れただろうけど。そうはならなかった。
「分かった。じゃあ、今から、しようか?」
「……はい」
優花は緊張するような表情を浮かべると、小さくコクリとうなずく。
ああ、俺は悪い男だ。そう実感する。家に置いてあげる代わりに——女の子の弱みを握って、セックスをするなんて。
だったら、もうとことんこの肉体を使っていこう。そう思った俺は仰向けに寝転がりながら一つ要求を出した。
「じゃあ、まずフェラしてくれないかな?」
「……えっと……はい」
(続く)

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