登場人物
小日向 美緒(こひなた みお):高等部1年生。クリスマスの夜、SNSで知り合った男と初めて会うために待ち合わせ中。少し遠方から来たらしい。

しかしすっぽかされ、主人公である三上と出会い食事をし同じ部屋に泊まることになり……。
三上 和也(みかみかずや):主人公。真面目で誠実なサラリーマン。年齢は29歳。一週間前に恋人の浮気現場を発見した。しかし、クリスマスに行くはずだったレストランやホテルをキャンセルできないでいた。
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思わず、ぎゅっと美緒ちゃんの体を抱くと、美緒ちゃんも微笑みしがみついてくる。
良い意味で遠慮が無くなった。
「明日は……帰らないと……」
そうこぼす美緒ちゃん。
一晩の思い出だと思っているのだろう。確かに、その方が美緒ちゃんのためだ。同じような歳の男と付き合う方がいいだろう。
学生は学生同士で。それが普通だ。
俺はそれでいいのだろうか。そうは思うが、美緒ちゃんにとって一番良いのは——。
互いの体温と匂いを感じながら、少しずつ意識が途切れていくのを感じていたのだった——。
朝が近い。
深く眠りについて……それからまどろみの中、ぼんやりしていた。
女の子の柔らかく、なめらかな肌を感じる。
腕に、胸に他人の温もりがある。とても心地よく、いつまでも抱いていたくなる存在。
触れていると目覚めるのが惜しいほど気持ちがいい。なので、しばらく惰眠を貪った。
カシャッ!
突然シャッター音が聞こえ、続いてピコンッ、とスマホの通知音が聞こえた。
しかし再び襲ってきた眠気により、俺の意識は落ちていく。
そして、ようやく目が覚める。すると、目の前に美緒ちゃんの寝顔があった。
安らかな表情で寝息を立てている。穏やかな寝顔は、とても可憐で特等席からしっかりと見つめさせて貰った。
「美緒ちゃん」
つい呼びかけてしまう。
「ん……んんっ……?」
美緒ちゃんが目を覚まし、俺を見るなり笑顔になった。
「あ……三上さん……おはようございます……」
朝日に照らされ、艶やかな髪が反射して輝いていた。
抱き合うような形で密着してきて、互いの体温を感じられる。
「おはよう」
すると、美緒ちゃんは甘えるように俺の胸板に頬擦りをしてきた。
「ふふっ……ずっとこうしていたいです……」
美緒ちゃんの吐息がくすぐったい。こんな状況で、昨晩の記憶が蘇る。
「夢みたいでした……本当に……クリスマスのイブに素敵な男の人と過ごせて……」
言い方がくすぐったい。美緒ちゃんは自分の下腹部を撫でていて、その姿は妙に妖艶に見える。
心から幸せそうな姿に安堵する。後悔してない様子だ。
「体調は?」
「すごくいいです! くっついて温かく寝られましたし」
「よかった。あ、そういえば……何か写真撮ってた?」
先ほどの、寝ぼけたときに聞こえた音のことを聞く。
「あ……はい……撮っちゃいました……その、こんな感じに」
……
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